2011年2月2日
長年のつきあい患者


 


今夜は独りとても寂しい。長いつきあいの患者さんが闘病の末ついに力尽き亡くなった日であるから。昨年11月に大腸癌再発が見つかり12月12日認知症で介護をしていた奥さまを介護施設に預け、大腸癌の摘出手術を受けた。術後腸閉塞となり 2週間後再手術 更にその後腸管壊死となり大腸瘻で大変なる思いをしながら其れも治り便も出ていよいよ快復の兆し見え食事も喉を通るようになった矢先 誤嚥による嚥下性肺炎であっと言うまに心不全で死亡してしまった。


20年前に田中内科医院の先生から紹介され手術後20年間大腸癌の再発と戦って来た患者さんでした。


ひどい認知症の奥さまを独り残して死んで行かれました。田中先生も数年前に胃がんでお亡くなりになられており今頃あの世で田中医院の先生を受診しているのであろうと思います。


年末も年始も毎日欠かさずガーゼ交換を続け腸瘻と戦ってきました。さぞかしこの2ヶ月間つらかったであろうが、愚痴も文句も言わず


只 【先生のお陰でこの20年間生かせてもらってきました。どうせ今頃は亡くなっている筈の拾った命その事を考えればこんな事何でもありませんと常におっしゃっていました。


其れよりも 銀行に行かなければ医療費が払えないのが申し訳なくてとそんな事を心配しておられました。治って退院してカラで良いのですよと言うととても安心した様子でした。


長い長い癌との戦いでした。今頃ほっとしているのかなー


手術患者の死は外科医のつらい一面でもありますね。


とても寂しい独りこの寂しさをかみしめる夜です。